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典型的なページ構成の流れ

B2Bトップページのセクションは、どのような順序で並べるのが一般的なのでしょうか。62サイトの調査データから、各セクションのページ内出現位置(0.0=ページ先頭、1.0=ページ末尾)の中央値を算出し、典型的な配置順序を明らかにしました。

ページ全体を4つのフェーズに分けると、B2Bトップページの「設計思想」が浮かび上がります。


Phase 1: 認知・理解(ページ上部 0% - 20%)

訪問者が「何のサービスか」を理解するフェーズです。ここで離脱を防ぐことが最優先となります。

セクション中央値採用率役割
ファーストビュー0.00100.0%サービスの第一印象を決定づけるメインビジュアル
サービス概要0.1745.2%「○○とは」でサービスの全体像を簡潔に説明
価値提案0.1830.6%核心的な価値を端的に訴求

設計のポイント

ファーストビューは全サイトが例外なくページ最上部に配置しています。その直後には、サービス概要か価値提案のいずれか(または両方)を置くのが定番です。約53%のサイトがファーストビュー直後にこれらを配置しています。

ページの上から20%までに配置すべきもの: サービスが何であるか、どんな価値を提供するかを伝えるコンテンツです。訪問者がスクロールを続けるかどうかは、ここで決まります。


Phase 2: 説得・比較検討(ページ中盤 20% - 50%)

訪問者が「なぜこのサービスか」を検討するフェーズです。機能と実績で信頼を積み上げます。

セクション中央値採用率役割
課題解決0.2219.4%「こんなお悩みありませんか?」で課題を提起し、解決策を提示
製品ラインナップ0.2927.4%複数プロダクトや機能カテゴリの一覧
導入企業ロゴ0.3311.3%著名企業のロゴを並べて信頼感を醸成
選ばれる理由0.3737.1%競合との差別化ポイントを明示
導入実績・数値0.3850.0%「導入社数○○社」「継続率○○%」など数値で実績を訴求
機能紹介0.4267.7%主要機能の詳細な紹介(ページの中核)
料金プラン0.4435.5%価格体系を提示して意思決定を促進

設計のポイント

このフェーズの中核は機能紹介(採用率67.7%)と導入実績・数値(50.0%)です。この2つがページ中盤の「2大要素」として安定した配置を見せています。

機能紹介はページ全体の42%付近に集中しており(標準偏差0.15と安定的)、多くのサイトが同じような位置に配置しています。一方、導入実績・数値は分散が大きく(標準偏差0.26)、ファーストビュー直下に置くサイトから中盤に置くサイトまで幅広いバリエーションがあります。

ページの20% - 50%に配置すべきもの: 機能の強み、導入実績、選ばれる理由など、「このサービスを選ぶ合理的な根拠」を提示するコンテンツです。


Phase 3: 具体化・安心感(ページ後半 50% - 80%)

訪問者が「本当に導入して大丈夫か」を確認するフェーズです。具体的な事例とサポート体制で不安を払拭します。

セクション中央値採用率役割
活用シーン0.5014.5%業種別・課題別の具体的な使い方を紹介
導入の流れ0.5914.5%導入ステップを図解で説明
導入事例0.6456.5%顧客企業のインタビューや成功事例
サポート体制0.7133.9%カスタマーサクセス、サポート窓口の紹介
お役立ち資料0.7940.3%ホワイトペーパーや導入ガイドのダウンロード導線

設計のポイント

このフェーズの中核は導入事例(採用率56.5%)です。機能や数値で説得した後に、実際の顧客の声やストーリーで「自分ごと化」を促します。導入事例はページの64%付近に安定して配置されており(標準偏差0.17)、各サイトで配置位置のコンセンサスが形成されています。

信頼構築の手法として、「数値(導入実績)は前半で、ストーリー(導入事例)は後半で」という使い分けが見られる点は興味深い発見です。

ページの50% - 80%に配置すべきもの: 導入事例、サポート体制、お役立ち資料など、「導入後の具体的なイメージ」を提供するコンテンツです。


Phase 4: 行動喚起(ページ末尾 80% - 100%)

訪問者の最終的なアクションを促すフェーズです。残る疑問を解消し、コンバージョンへ導きます。

セクション中央値採用率役割
よくある質問0.8229.0%購入前の疑問を解消し、心理的障壁を除去
セミナー・ウェビナー0.8219.4%即時コンバージョンしない見込み客の受け皿
お知らせ0.9050.0%プレスリリースやアップデート情報でサービスの活発さを示す
CTA1.0067.7%問い合わせ・資料請求・無料トライアルへの最終導線

設計のポイント

CTAはページ最末尾(中央値1.00)に配置するのが圧倒的な主流です。ただし、多くのサイトはページ末尾だけでなく中盤にもCTAを挟んでおり、1サイトあたり平均1.3回のCTAセクションを配置しています。

日本のB2Bサイト特有の傾向として、お知らせ(50.0%)がページ末尾の定番要素となっています。グローバルサービスではあまり見られないセクションですが、国産SaaSではニュースやプレスリリースを掲載し、サービスの活発さをアピールする文化が根付いています。

ページの80% - 100%に配置すべきもの: よくある質問で最終的な疑問を解消し、お知らせでサービスの活発さを示した上で、CTAで具体的なアクションに誘導するコンテンツです。


まとめ: ページ全体の設計フロー

認知          説得           具体化          行動
(0-20%)      (20-50%)       (50-80%)       (80-100%)
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hero         課題解決        活用シーン       FAQ
サービス概要  製品ラインナップ 導入の流れ       セミナー
価値提案      導入企業ロゴ    導入事例         お知らせ
             選ばれる理由     サポート体制      CTA
             導入実績・数値   お役立ち資料
             機能紹介
             料金プラン

このフローは「あるべき正解」ではなく、62サイトの実態から導かれた「多くのサイトが選択している配置」です。自社のサービス特性やターゲットユーザーの検討段階に応じて、セクションの取捨選択やフェーズ間の比重調整を行うことが重要です。